定価2,856円（本体）2,720円　

我が国ほど多様な染めと織に関する伝統工芸技法を伝承している国は他にはないであろう。まさに世界に誇りうる貴重な文化遺産である。しかし近年の生活様式の変化や後継者不足の影響で伝承数を減らしつつあることも事実である。そこで染色基礎研究の第一線で活躍され、しかも伝統工芸技法にも造詣の深い著者が先端のサイエンスの染色化学の手法で解明しているのが本書である。読者は本書を読み進むことによって、古代から近代に至る染色技法の流れと天然染料の概要を平易に知ることができる、工芸染色関係者はもちろん、工業染色に従事する方々にも自信をもってお勧めできる解説書である。

■著者：木村光雄

1. 緒言
2. 染色技法の系譜と分類
3. 古代染色技法
4. 浸染法の発祥
5. 天然染料による染色６三纈の技法
6. 絞り染めの技法
7. 糊防染の技法
8. 型染めの技法
9. 紅型と更紗の技法